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マッチョから君へ

お前が舵を取れ!

ナースっ子との戦い~初めての会ったばかりグダ~

仕事終わりにマッチョゾーン(単にお気に入りの場所)にて声かけを続けるマッチョ。しかし金曜なのに反応が悪い。振り向いて顔面を見られた後ガンシカされるのは、マッチョメンタルといえど少しは堪えるぜ。

そんな時はTwitterのタイムラインを眺める。某凄腕さんが年齢700歳という設定でナンパをしているらしい。まったく意味はわからないが凄い。元気をもらう。

そこに買い物袋を提げた薄いベージュのコートを着た美女が通りかかる。ところで薄いベージュのコート着てる女性ほんとに多いですよね。なんですか今年のトレンドなんですか?ただでさえ女性の顔が覚えられないタイプのマッチョなんで「この子さっきも声かけたっけ?」ってなります。皆さんもそうですよね?

美女はイヤホンをしているが関係ない。必殺「あの、すみません。」オープナーを放つ。イヤホンを外す美女。

「むっちゃタイプなんで声かけました。髪の毛サラッサラですね!」

笑っている。マッチョたたみかける。

「何聞いてるんですか?デスメタルですか。見かけによらないですね。」

『違いますよw』

オープン。並行トーク。家が近所で、帰って料理するつもりだったらしい。買い物袋には豚バラ肉とミネラルウォーターのペットボトルが入っている。飲み打診。承諾。豚バラ肉を置きに彼女のマンションまで送る。買い物袋を持ってあげるマッチョ。2リットルのペットボトルが2本入っていたがマッチョのダンベルカールは20kgだ。なんの問題もない。しかしよう持って歩いて来たな美女。

彼女のマンション前で待機するマッチョ。(今から思えば直家打診してみれば良かったか。)これでずっと出てこなかったらどうすっぺかと考えていたが、無事現れた美女と近所の居酒屋in。

コートを脱ぐと乳がでかいことが判明。しかし動じないマッチョ。ミステリー先生も「乳がでかい女の乳は見るな」って言ってた気がするし。

漫画の話やら仕事の話やらで盛り上がる。元彼は医者らしい。しかしマッチョは動じない。年齢は29歳で早く結婚したいと言う。動じない…

『マッチョ君は年上は何歳までいけるんですか?』

「年齢は気にしないですよ。ただ子供は欲しいんで出産できるくらいまでがいいですね。」

なんだこのトークw食いつきはあるのか?もっとチャラい答えのほうが良かったか…?ていうか一応相手年上やけど連れ出したら敬語はやめたほうが良いのか?圧倒的に経験が足りねえ…

『どんな子がタイプなんですか?』

「好きになった人がタイプですかね。」

『少女漫画みたいなこと言いますねw』

「でもやっぱり一緒にいて楽しい人が良いですね。ちなみに今楽しいですけどw」

『営業トークっぽいなーw』

某凄腕さんのトーク借りました。ありがとうございます。

なんやかんやで居酒屋out。明日も朝から仕事らしいので家まで送る。その道程で勝負をかけるしかない。小雨が降っている為、居酒屋のお兄さんが傘をくれる。これじゃ手を繋げねえぞ。

「腕くらい組みましょ。」

『いやいやw』

バックを抱えて体の前で腕を組んでいる。ペロ…これは…拒絶のポーズ!

「まあまあ」腰を引き寄せてみるが逃げられる。ガードが堅い。

「ナースさん。僕、男として見てどうですか。」直球過ぎるか。

『今日会ったばかりだしわかんないよw』これが噂に聞く会ったばかりグダか!実際その感性は正しいと思う。がナンパ師としてはここで諦めるわけにはいかない。

「僕はナースさんのこと良いなと思ってるんですど。」

『会ったばかりだから。』

会ったばかりを連呼されるうちにナースさんのマンション前に到着。固い…と言うか疲れたw

連絡先を聞いてエントランスに消えていく彼女を見送る。もっと粘るべきだっただろうか。しかし明日仕事早いらしいし…

 

反省

・居酒屋で料理を頼みすぎた。残すともったいないし財布にも優しくない。料理を少なめにしていれば1件目を早めに切り上げてバーに移動などの作戦も取れたかもしれない。

・年下だしとか言ってほんのちょっとだけ金出そうとしてたから貰えば良かったか?雰囲気が崩れそうでいなしてしまったが。皆さんどうしてます?

・まず直家打診。最後もトイレ貸してくれとか言って上がりこもうとしてみれば良かった。とにかく打診しないと始まらない。

・とりあえず武器が少なすぎる。直球以外の小技、トークを磨かねば。

 

PS.

帰りに駅で見かけた美女からバンゲ、アポ打診したらあっさり承諾・日時確定。なんか反応が良すぎて違和感がある。と思ったら案の定未読スルー。一応アポ日までは日があるが…。彼女たちの頭の中はどうなっているのかまったくわからん。

しかし、とにかく声をかけないと始まらない。打診しないと進まない。もっと経験を積まないといかんざき。

梅田ストソロ

仕事終わりに梅田へ。

マッチョの都合で短時間で終わってしまったが、前日のちゃーさんとの合流でモチベーションが上がっている。頭ではわかっていても通りすがりの女性に声をかけて仲良くなるというビジョンがどうにもつかめておらず、それが原因で地蔵しがちになっていたように思う。

ちゃーさんがナンパしてオープン→バンゲ(厳密にはバンゲはマッチョと合流する直前かつ、ケアレスミスでLINE登録できていなかったらしいw)と進むのを見てナンパの可能性をやっと受け入れられた気がする。ちょっと大げさかw

今まで合流はちゃんと一人で結果を出せるようになってからにしようと考えていたが、初心者でもとりあえず合流してみるのがいいかもしれない。ちゃーさん本当にありがとうございました!

 

と言うことで梅田へ。

まずは実地調査を兼ねて梅田周辺をうろうろ。店やらなんやらの明かりがあるとはいえあんまり暗いとこで声かけられても怖いよな。と思いつつ明るい場所を求め散策(歩き地蔵)。T屋町へ。この辺は明るいし人通りも程よい気がする。

声かけは紀田さんのブログで見た道聞かないオープナー!(これならあまりガンシカされないのでメンタルにやさしいw)からのタイプ過ぎて声かけました!

10声かけぐらいで疲れて休憩スペースへ。隣の机で寄せ書きを作る女性に「なんかおしゃれなの作ってますね」で声かけ。反応がいい。と言うか今日やっと普通に会話できたwしかし新婚らしい。「お姉さんが独身なら真剣に口説くんやけどなぁ」受け流されて友達との予定で解散。もっと攻めるべきだったか…しかしいい人過ぎて普通に会話を楽しんでしまった。嫌われるの覚悟でパルプンテ放り込んでみれば良かったのだろうか。

場所を変えようと地下へ移動。さらに数声かけもガンシカor大丈夫です。俺は何をやってるんだ…この行為の先に幸せはあるのか…などと考える。とりあえず地蔵はしなくなったので美人が通ると声かけないけないので、あれはおばさんであってくれと!などと考え始めるw

20声かけ目。これでダメなら帰ろうと思いサブウェイ前に立つお姉さんへアタック!「どれにするか迷いますよね~。でも晩御飯サブウェイやと後でお腹すくでしょう。」

『だれですかw』

「一人で飲んで帰つもりやったんですが、きれいなお姉さんがいたんで思わず声かけちゃいました」

『もっときれいな人いっぱいおるからそっち行きやw』

「いやいや、お姉さんこの周辺では一番きれいですよ!もっと自分に自信持ってください!」

『微妙に失礼やなw』

 

なんやかんやでサブウェイin

話すと年上で男らしい人がタイプらしい。ちなみにお姉さんはマッチョより年上wちょこちょこイジって笑わせるも「弟みたいで腹立つw」で食いつきはほぼなし。

「次会うのいつにします?」

『いや、もう会わんからw』

「でも今楽しんでるでしょw10段階で言うと6くらい?」

『4くらいかなw』

「わかりました!次会うときは5まで行くように頑張ります!」

『目標低いなw明日仕事やしホンマにもう帰るでw』

粘るもやっぱり無理そう。とりあえず今後の参考に何がダメだったか聞いておく。

『目が死んでるとことか、あんまり男っぽくないとこかな。まあ中性的な感じやし、そういうのが好きな子もいるから頑張りなw私は年上で男らしいのが好きやねん』

「ええっ!見てくださいよこの筋肉!男らしいでしょ!」(一応言うと実はそんなにマッチョではない)

「筋肉だけちゃうねんw」

バンゲもならず解散。ただバンゲ打診時に一瞬の逡巡があった気がするので上手くやれば可能性はあった気がする。マッチョの実力不足。

目に力がある男らしい野郎になりてぇ…

今後の課題。

Uスト→梟箱

仕事終わりにUでスト。なぜか警官がやたら多いことにビビって地蔵…

地上は警官が怖いのでとりあえず地下に潜る。しばし地蔵し声掛け。すごくタイプで思い切って声かけましたうんぬん、そしてドモるw
まずは1ごめんなさい。こうやって書いてみるとホントにビビるほどのことじゃないんですけど、やっぱりまだまだ声掛けの瞬間の恐怖心はコントロールできてないですね。マッチョへの道は遠い…
その後、同じ声掛けで初のガンシカをもらう。
なるほど、これがガンシカってやつかw

とりあえず会話を成立させようと思い、道聞きに切り替え。JDっぽい子に声掛け。
マッチョ「すいません。梅田駅ってどこかわかりますか?」
この街歩いてて梅田がわからん人間がいるだろうか?w
しかし律儀に教えてくれるJD。阪急梅田、東梅田と西梅田までそれぞれ教えてくれる。なんていい子なんや。そして俺は最低だw

マッチョ「ありがとうございます。それでごめんなさい。実はお姉さんがあまりにもタイプでなんとか話できないかと思って声かけてしまったんです」
JD「ええっ?そうなんですか?ごめんなさい友達との約束に行かないと」
マッチョ「そうですか。ところでいまスマホでめっちゃ便利なアプリがあるんですけど、知ってます?LINEって言うんですけど。」
JD「ww あ、友達から電話が」
スマホを耳に当て手を振って去っていくJD。
手を降って見送るマッチョw
感触は悪くない(と思うw進展もないけどw)
その後、9時までに梟に入ろうと思い移動。途中で2対2のナンパを目撃。しばし観察。即ビタドメで女の子むっちゃウケてる。すげーなー。男は片方フツメンと片方ほっしゃんみたいな外見。なんとなく元気をもらうw連れ出しまで見届けたかったが時間が迫っていたため断念。
梟in
ロッカールームの隅でキスしてる男女を目撃。うわぁ俺も頑張ろうw
とりあえず光る棒を持った女に話しかける。
マッチョ「これ俺のと同じくらいの太さやわー。さすがに長さは負けるけどなw」
女笑う
マッチョ「ところで長い派?太い派?」
女「太い派かなw」
なんやかんやでバンゲ。

しかしストに比べるとクラナンの心理的なハードルはむちゃくちゃ低いですね。ただレッドオーシャンすぎて顔面で勝負できないマッチョには向いてないと確信。やっぱりストリートで戦えるようになろうw眠いしw

途中、便所から出ると眼鏡のブラマヨ小杉みたいなのが女を振り回しながらこちらに突進して来てビビる。便所前で待つ女に話しかけてみる。
マッチョ「ああいうのがタイプなん?」
女「いや、ぜんぜんwwでも金持ってるからねw」
そして便所から出てきた小杉に抱きつかれながら去っていく女w
たとえ金持ちになってもそんなモテ方は寂しいなと思ったマッチョでした。

おしまい

公園ナンパ

今日は外回りの空き時間に某公園ベンチに座るOL二人組に渾身の「良い天気ですね」オープナー!
仕事中なんですけどちょっと時間が空いてうんぬんかんぬん。
天気や公園で遊ぶ犬の話なんかをして解散!
誠実系と言うかもはや無害系w
通りがかったおじいちゃんみたいな会話でした。

実はタイプだったからとか言ってバンゲしとけば良かったと後から後悔。
踏み込み不足ですね。
逆3は逆3の和み方があるんでしょうか。

最近ナンパ目線で過ごすようになってきたので仕事中や帰りの駅や電車で可愛い子を発見することが多いのですが普通に地蔵しまくりです。

しかし駅はともかく車内で声掛けってかなりハードル高いですよねw
凄腕の方は場所なんて気にしないんでしょうか…

ナンパ始めました

なんかいきなり書評ブログみたいになってますがこのブログのコンセプトは筆者が精神的・肉体的にマッチョになると言うものだったのです!実は!

ちゅうことでとりあえずナンパ始めました。
マッチョたるもの女の百人や千人くらい口説けなければ。
とりあえずの目標はジェームズ・ボンドです。
こういうブログって個人的には成長過程が一番面白いと思うんですよね。あと失敗したエピソード。なのでとりあえず綴っときます。

仕事を終えてM街に降り立ったマッチョ。
時刻は18時。
とりあえず30分ほど地蔵するw
なるほど、これが地蔵か。
途中でナンパらしき動きを目撃する。男性がなぜかすぐに離れたので女性に「ナンパされてました?」で行こう!と思って顔を見るとおばちゃん…言葉を飲み込む。

気を取り直して散策。ナンパ師の方のブログなんかで「美人は歩くのが早い」ってよく見ますけど本当にそうなんですね。皆さんどうされてるんでしょう?
やっぱり全力で追いかけるが正解なんでしょうね…
とは言えこのままでは帰れないのでそこそこの容姿で歩くのが遅い女の子を発見。
勇気を振り絞って声をかけてみる。

マッチョ「なんか疲れてます?可愛いのになんかしんどそうやね。大丈夫?」←レジェンドikasuiさんのブログで見た心配性オープーナーですw

恐怖子「いやいや、大丈夫です」

マッチョ「そうなんですか?死にそうな顔してたから心配で心配で。ちなみに僕、仕事帰りのリーマンなんですけど、かわいい子があんまりしんどそうで気になってさ」

恐怖子「いやいや、怪しいですw怖い怖い。キャッチでしょ?w」

マッチョ「ちゃいますよw 友達と飲みに行く予定やったんやけどさっき2時間遅れるって連絡あってさ、もしかして腹減ってるん?天丼食べる?」

恐怖子「嘘やんw怖い怖いw…お腹すいた…オムライス食べたい…。いや、でもやっぱ帰ります。」

マッチョ「俺の目を見て。これが嘘ついてる目か?(=゚ω゚)」

恐怖子「目見開かんといて下さいw余計怖いw」

マッチョ「大丈夫!大丈夫!とりあえず店入ろう。」

恐怖子「奢ってくれるなら…」

行ける気は全くしませんが、とりあえず初声掛け初連れ出しってことで、なんやかんやファミレスin

しかし半笑いで終始「怖い、怪しい」を連呼する恐怖子。こっから逆転できる気がしないw
とりあえずオムライス2つをオーダー

マッチョ「俺キャッチとかされたことないから知らんねんけど逆にキャッチって何するん?夜の仕事紹介するとか?」

恐怖子「そら男はキャッチされんでしょw ほら知ってるやん。やっぱり怪しいw」

マッチョ「恐怖子がタイプやったから勇気出して声かけたのに、そんな信用されんかったら悲しいな。」

恐怖子「なら友達が遅れるってホンマですか?LINE見してくれたら信じますw」

恐怖子鋭いwもちろん友達のエピソードは全くの嘘。LINEの履歴なんかないし直近の通話履歴はオカンのみw

マッチョ「ごめんな。恐怖子があんまりタイプでどうしても話したかったからさ。ホンマはそんな約束ないねん(=゚ω゚)」

恐怖子「やっぱりもう信じられへんw怖い怖いwそんでむっちゃ食べるの遅いですね。他の子にも同じようなことしてるんでしょ。ここで何件目ですか?w」

マッチョ「ちゃうねん。昼飯でごはん2回おかわりしたから実は全然腹減ってへんねんw」←これは本当w

恐怖子「嘘でしょw他の子にも声かけて他でも食べてきたんでしょw」

そして恐怖子完食w

恐怖子「もう怖いんで帰りますねwごちそうさまでしたw」

マッチョ、一人で腹をさすりながら10分後に完食!!



その後韓国人を道案内したりしながら帰宅!!

感想『富・戦争・叡智』バートン・ビッグス,望月衛(訳)

またまた投資関連本。将来資産家になった時のために…

サブタイトルに「株の先見力に学べ」、帯には「歴史の転換点をとらえる驚くべき市場の力を検証!」とある通り、この本の主題は戦争の優劣の分岐点に株価の動きが如何に先んじているかという話である。

まずは第一章での「群衆の叡智」のエピソードが興味をそそる。牛の体重当てコンテストでは家畜専門家の推定よりも参加者全員の回答の平均がはるかに正解に近いかったという。このあたりはどちらかと言うと統計学の話のようだ。「統計学が最強の学問である」とかいう本にも似たようなエピソードが出てきそう。知らんけど。

そのまま著者は第二次世界大戦の戦況と株価推移を結びつける理論を展開して行く。例えば、アメリカのダウ・ジョーンズ工業株平均はアメリカ軍が初めて日本に空母の損失を与えた珊瑚海海戦の一週間前を大底に反転している。イギリスの平均株価指数ダンケルクの戦いを大底として、ブリテンの戦いを前に反転している。逆にドイツCDAX指数はドイツ軍がモスクワに最も近づいた1941年末を最高到達地点としその後下落している。また、日本の実質株価指数もやはり1942年をピークにその後下落している。

情報統制下かつ、後になってみないと当事者たちでさえ重要性を理解できていなかった事象が株価反転の時期と重なっていることから、著者は市場だけが先見性を持ち戦争の行く末を見通していたと結論付けている。

なるほど納得できる推論であるが、一つ反論を挙げるならばそのような状況下でも重要な情報を入手、分析し先見性を持って市場に臨んでいた個人、または組織が存在していたという事実であろう。例として野村證券の創業者一族である野村家は、ミッドウェイ海戦の直後から独自の情報網で日本の敗戦を予測し、手持ち株の売却どころか大量の空売りまで行っていたというから驚く*1

もう一つ、言わせてもらうと結局のところ戦勝国は栄え、敗戦国の富は破壊されると言うそれだけの話のような気もする。当事国の天井・大底の時期が微妙に異なっていることからも、結局どこかのタイミングでは勝者の株価は上がり敗者の株価は下がっていっていただろうし、戦況が変わっていればその後にさらに新高値・安値を付けていただけではないだろうか。後年からそれらを見て株には先見性があると言われても結果論で、俗に言う「後出しじゃんけん」に過ぎないように感じる。ちなみに実際には日本やドイツの株価は大きく下がる前に国家の統制を受けた。逆に言えば少なくともこの時点では放っておけば株価が暴落することを国家は理解していたということでもある。

ところで、余談だが本書を読んだ後に「株の先見性」について調べていると東日本大震災の発生の数日前から直前にかけてに建設関連株、仮設ハウス関連株等の、後に「震災需要」によって繁盛した企業群の株価が上昇し、出来高も急増していたとの記事を発見した。非常にオカルティックな話ではあるが、もし事実ならこれこそ説明不能の「株の先見性」の賜物ではないだろうか。ちなみに911の直前に航空株が下落を初めていた等の記述もあり、非常に興味深い。誰かこちらの件も調査してほしい。

 

脇道にそれたが、本書ではもう一つの主題として第二次大戦前後の各国の資産家の行動を分析することで非常事態における富の保全方法を模索している。結論を述べると自国内で混乱を生き延びるならば、比較的安全な富は土地*2、特にあまり目立たずに自給自足可能な農地が最適*3であり、もっと良いのは海外に財産の一部を置いておき非常時にはいち早く脱出することだそうだ。筆者はポートフォリオの5%を人里離れた農園や牧場に投資することを勧めている。さらに盗賊対策に銃で武装することを勧めているのはいかにもアメリカ人らしい。

逆にあまり良くない資産としては金、芸術品、債券が挙げられている。前者二つは略奪者から守ることが困難で、後者については敗戦国においては紙くず同然、戦勝国でも株式よりも大幅にリターンが劣っていたということだ。

最後に本ブログの趣旨に最も近い一文があったのでそれを引用して終わる。

「もしかしたら、頭脳や能力が一番持ち運んだり保存したりしやすい富なのかもしれない」*4

*1:『ザ・ハウス・オブ・ノムラ』アル・アレツハウザー,佐高信(訳)ちなみに本書でも参考文献としても挙げられている

*2:建物は簡単に破壊されてしまう。

*3:しかし、日本や東ドイツでは占領者を相手取り土地を保持し続けることは難しかったようだ

*4:p.370

(ネタバレ)『渋谷ではたらく社長の告白』

貰いものの本。前記事と同じくわざわざ(ネタバレ)とか書かなくてもいいタイプの本のような気もする。

この本を読むまでサイバーエージェントや創業者かつ現経営者の藤田晋氏についてほとんど何も知らなかったのだが、本書を読み終えて半分くらいは分かったような気がする*1。ITベンチャー界隈を目指す就活生は一読の価値はあるかと思う。

さて、内容についてだが藤田氏の半生記と言う体裁で、学生時にバイトとして株式会社オックスプランニングセンター(現株式会社クラウドポイント)で働き始めてからサイバーエージェント設立、上場後3年くらいまでの描写がメインとなる。

特筆すべきはサイバーエージェント社の設立2ヶ月前まで具体的な事業内容が一切決まっていなかった点と、藤田氏を含む創業メンバー三人にIT知識スキルがほとんどなかったという2点であろう。以前、同社がグーグルやマイクロソフトのようなメガITと比べて技術力がないだのなんだのと言われているのを聞いたことがあったが、そもそも成り立ちが違うので驚くこっちゃない。サイバーエージェントはあくまでインターネット業界の営業代行業者としてスタートした。

創業メンバー三人には営業力があった。そして当時は営業力のあるIT企業が少なかったらしい。同社はウェブマネーの営業代理店としてスタートし、IT企業の営業代行を足掛かりに、バリュークリック社のクリック保証型営業広告を丸パクリ*2して新事業の柱として打ち立てる。ちなみに具体的な経営理念*3、ビジネスモデル、他社との差別化、の話はほぼ出てこない。あえて触れていないと言うよりは本当になかったようだ*4。その代わりに週110時間労働、抜群の営業力、メディア広告、採用活動とハッタリ*5を駆使して事業を拡大していったらしい。

事業についての描写はそのくらいで終了し、後半では上場直後に崩壊したITバブルの後遺症に苦しめられる描写が続く。このあたりの描写を見るとgumiやAppBank等の上場ゴールと言われている銘柄を取り巻く状況と驚くほどよく似ている。と言うか上場から3年間赤字続きだったらまあクソ株扱いされるだろうなあ。しかし当初の宣言通り3年できっちり黒転しているのがすごい。

最近の業績を見てもサイバーエージェントはぐんぐん業績を伸ばしていて、卓越した企業かつ藤田氏は物凄く有能な経営者だとは思うが、この本を読んだだけでは結局なぜこんなに上手くいったのかは良くわからない。こう言うベンチャーは星の数ほどあるんじゃないだろうか。やっぱり経営センスが凄いとしか言えないのか。答えが見つかるかはわからないが時系列的に続編にあたるらしい「起業家」を読んでみようと思う。

*1:とは言え本書の執筆は2005年なので現在ではかなり様変わりしているだろうが

*2:規約までそっくり同じでバリュークリックからクレームがついたらしい

*3:一応「21世紀を代表する会社」、時価総額10兆円という理念を掲げてはいるが前者は具体性がよくわからず、後者はITバブル崩壊後に取り下げてしまう

*4:少なくとも当時は

*5:「ハッタリでもいいから、とりあえず実績を口に出して言ってしまって、次に会うときまでに本当に実績を作ればいいんだ」とは藤田氏がバイト時代にオックスプランニングセンターの専務から教わった言葉